井上千鶴の言葉

井上千鶴のことば

 

ファッション

 

私の机の上に美しい高齢の女性が写った一冊の写真集が置かれていました。

このところ話題になっている、年を経てもお洒落を楽しむ女性の写真集です。

色とりどりの衣服を上手に重ね合せ、それぞれの方々の感性で

ひとつの世界を作り上げる。

特に若い頃から培ってきたお洒落の厚みというものが持ち物、アクセサリーなどから感じられます。

 

流行は時代に応じて変化していきますが

その中で自分に似合った形を取り入れ

以前から引き継いでいる衣服に新しいファッションを

少し取り入れることで、その時代の流行を表現する。

自分流を身につけている方々だと感じ入りました。

 

振り返ってみると、私も娘時分はお洒落が大好きで

母と大阪へ買い物に行くことが楽しみでもありました。

大阪ミナミの高島屋と心斎橋大丸の間をに往復することも

間々あったほど買い物が好きでした。

母の立場、年齢と同じようになったこの頃では

昔のように着飾ることの楽しさ、意欲がだんだん減退して

見苦しくない程であれば良いと思う気持ちが大きくなってきました。

 

昔、上司海雲さんの友人で須田剋太さん、鈴木光さん、杉本憲吉さんなどが

七人展という名称でグループ展を東京、名古屋、大阪で度々催されていた時代がありました。

私も博道もよくその会のお手伝いと言っては遊ばせていただいたものです。

 

今考えてみれば、皆さん、70歳以上の方々でしたが

海雲師は白の着物に墨染の法衣

須田さんは上下つなぎのジーンズ(ポケットが幾つもついた物)にジャンパー

唯一の女性、鈴木光さんは決まって紫色の縮緬のお着物に

時には黒の羽織(微妙にいつも異なる紫の着物と帯、それに道明の帯〆)

いつもシンプルな、しかし各人各様の個性が光る凛とした装いだったなと懐かしく思い出されました。

 

とりとめのないことを書いてきましたが

装いはその人なりの自己表現です。

私ももう少し力を入れて、しかし自分なりの装いの形を考えていきたいと思わされる写真集でした。

 

 

 

 




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