井上千鶴の言葉

井上千鶴のことば

 

からみついた -紐-

 

20年前に仕入れた細いより紐が中芯の抜けた状態で年月と共にいろんな人が触り

結果として絡みに絡んでどうにもならないひとつの塊になって引き出しの中に有ります。

ずっとこの間、棚卸しの度毎にどうするでもなく以前の価格と量を書き入れている様子でした。

それを久し振りに私のところへ持ってきて

「もったいないのですが、どうしましょう。」と担当の人が相談に来ました。

とても美しい色の紐です。このまま置いておくのも生かされないし、

処分するにはそれこそ「もったいない」し。

考えた結果、私が出来る限り解いて巻き取り、使えるようにしようと

机の横に一箱置きました。

 

考えてみれば、私が幼い頃、祖母が絹の着物の糸を解いた時に出る一本一本の糸を結わえて

糸巻きに巻き取り、何年もかけてそれを貯めて(いろいろな色の糸で)

三つ編みや四つ編みの太い紐にして再生させたりしていました。

また、糸や紐が絡みついたときにはいつも「おばあちゃん何とかして!」と持っていくと

いつの間にか「はい、ほどけたよ」と言って直してくれたものでした。

こんな事を思い出しながら、昔の人のものを大切にする姿勢に驚くと同時に

今の時代に生きる私たちは忙しい忙しいと言いながら本当に大切なことに時間を使っているのかなとふと不安になります。

そんなことを考えながら、少しの空き時間に絡みついた紐を解き解き、少しずつ糸巻きに巻き取っています。

この紐を使って何かおしゃれな袋物を20年ぶりに作れることを願って。

 

 

 




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