井上千鶴の言葉

井上千鶴のことば

昨秋の事故以来、そろそろ三ヶ月が経とうとしています。 自宅に帰っても「ただいま」の声に「おかえり」の返事が返ってくること ことはもうなくなりました。 ただただ、静寂の空間に入っていく何とも言いようのない孤立感。 元気な時の博道に対しては、日々不満(仕事や人間関係によるストレス) な顔をし、何も飾ることなく思うままに接していた 自分の我が儘さに、全く自己嫌悪するばかりです。 それに対して、悲しげな表情で黙って食事する その場面を思い浮かべる度に後悔するばかりです。 人の我欲の浅はかを知るこの頃です。 40年余りの間一緒に暮らし、お互いに色々な経験をし、 苦しいこと、楽しかったこと、憤ったこと 等々と同時に、ほとんどの時間は淡々と過ごしてきたのですが 思い返すと私には真似の出来ない、穏やかな性格の良い人でした。 一途な写真への思いとその情熱の凄さ等々、良いことばかりが 頭をよぎります。 何故元気な時に素直な気持ちで接っせられなかったのかと 思うばかりです。 後悔先に立たず、その通りです。




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